特別対談
「新たな化学工学像」
前 一廣
京都大学大学院 教授
化学工学会第57代会⻑(2014-2016)
阿尻 雅文
東北大学大学院 教授
化学工学会第60代現会⻑(2018-)
日本産業の競争力強化に向けて、未来の化学工学をいかに作り上げるか?
そして、化学工学が主役となるために必要なものは何か―?
化学工学の革命児・前 一廣教授と新時代の風雲児・阿尻 雅文教授が
「新たな化学工学像」について、その思いを語り合いました。
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前 一廣
京都大学大学院 教授
化学工学会第57代会⻑(2014-2016)
プロフィール
1980年 京都大学 工学部 化学工学科 卒業
1982年 京都大学 大学院 工学研究科 化学工学専攻 修士課程 修了
1982年 株式会社 神⼾製鋼所⼊社、化学技術研究所 研究員
1986年 京都大学 工学部 助手
1992年 京都大学 論文 博士 (工学) 学位取得
1994年 京都大学 工学部 助教授
2001年 京都大学 工学研究科 化学工学専攻 教授
2008年10月~2011年3月 京都大学教育研究評議員 (併任)
2018年10月~ 京都大学産官学連携本部副本部長
活動歴
日本エネルギー学会 論文賞4回 (エネルギー関連研究)、日本エネルギー学会 進歩賞 (エネルギー関連研究)、第7回国際マイクロ反応技術会議 (IMRET7) ベストポスター賞、化学工学会 研究賞 (マイクロリアクター研究)、油脂会館 優秀論文賞 (マイクロリアクター研究)、京都大学 マイクロ生産研究コンソーシアム 副代表、2014年・2015年度 化学工学会 会⻑
阿尻 雅文
東北大学大学院 教授
化学工学会第60代現会⻑(2018-)
プロフィール
1981年 東京大学工学部化学工学科卒業
1986年 東京大学大学院工学系研究科化学エネルギー工学専門課程博士課程修了(工学博士)
1987年 東京大学工学部化学工学科 助手
1989年 東北大学工学部生物化学工学科 助手
1991年 同大学 助教授
2002年 同大学 多元物質科学研究所 教授(兼務)
2007年 同大学 WPI 原子分子材料科学高等研究機構(2017年 材料科学高等研究所に改組) 教授
2015年~ 日本学術会議23,24 期会員
活動歴
VISION2011 委員会ワーキンググループ、理事・地域CT 担当(2003〜2005)、理事・戦略企画担当(2010〜2012)、超臨界流体部会・部会⻑(2013〜2015)、副会⻑(2015〜2017、2017〜)、研究賞(平成18年度)、学会賞(平成24年度)、文部科学大臣表彰(平成22年度)、文部科学大臣賞2回、全国発明表彰等、2018年・2019年度 化学工学会 会長
対談を終えて
(学生委員の感想;担当 神里)

両先生ともご多忙中にも関わらず、長時間の対談に臨んでくださった。本対談は化学工学会の現在の問題点や未来について深く考える良い機会となった。

特に、今回の対談中で私が印象に残っている言葉が「化学工学が直面するフェーズが変化している」である。今回の対談の一つのメインテーマと言ってもいいほど、この話題は度々上がっていた。化学工学は今までの社会の発展に大きく貢献してきたが、今後化学工学が社会に貢献する形は今までとは全く異なっていく。従って、これからの社会を引っ張っていく化学工学のエンジニア達は、社会が化学工学に求めていることを正確に理解する必要があるということだ。私はこれまで、化学工学を学ぶ上で、歴史的背景に注意を向けたことがなかった。ただ単に技術や知識を学ぶ日々を送っていたのだ。しかしながら、化学工学のエンジニアとして世に出るためには、今までの化学工学が社会にどう貢献してきたのか、これからどう貢献できるのかを考える必要があると、今回の対談を通して強く思うようになった。今回の対談を直接聞くことが出来たことは大変有難いことだった。

化学工学を学ぶ姿勢を今一度考え直し、新たな知見が得られると思うので、今回の対談記事は特に、私と同じ立場にいる化学工学の学生さんに読んでもらいたい。