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女性会員からのメッセージ No.4
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母親が働くということ

広栄化学工業株式会社 松本 理子

化学工学会にメッセージを載せるにあたり、参考までに皆さんの原稿を読ませて頂きました。立派な研究をされ、成果を挙げられている方ばかりなので、私などが寄稿してよいのかなと心配ですが、優秀な女性研究員が出産などを機に辞めていくのを残念に思うことが多く、少しでも若い研究員の参考にでもなればと思います。

 私の仕事経歴は、大学卒業後現在の会社に入社し、7年間研究所で分析及び安全性試験に携わったあと、レスポンシブルケア室(RC)に異動し現在に至っています。化学品を製造し、販売するには法律上様々な規制がありますので、コンプライアンスを守りなおかつ安全に操業するための官公庁への各種届出や顧客への製品情報提供等が主な仕事です。しかもこの間に3回も育児休業を取得し、現在も保育園のお迎えのため残業は極力なしで過ごせるのは上司や周りの理解や支えのおかげと感謝しています。ただ、子供がいると時間の制約や突発的な休みがどうしても発生するため、自分の思い通りに仕事が進まないのも事実です。又、「ママはどうして仕事に行くの?」との問いにどう返すか・・・。

 WM(ワーキングマザー)共通の悩みですが、自分にとって何が大事かで選択するしかないと思っています。(あたりまえかもしれませんが) その時の選択肢は0か100(仕事か子供か)ではなく、例えば子供50 仕事40 家事10と自分のなかで優先順位を振り分け、すべては完璧には出来ない、でも50や40の中では出来る限りやったと納得しながらきたことがここまで仕事を続けられたと理由だと考えています。とはいえ順位は時期(いや日々かも)に変わり、仕事70 子供25の時は、休日出勤してでも仕事をして、やることだけはきちんとやるとの評価をもらうよう努力しています。家事については、合理化推進(食洗機と乾燥機付洗濯機は必需品!)と「気にしない」なので参考になりません。

 「なぜ仕事をするか」の返答は、先輩WM伝授の「なるべく大きいことを言う」をお勧めします。弊社は医薬中間体を多く出していますので「ママが仕事しないとね、世界中の人たちがお薬飲めなくなって困るのよ」と話したところ、それ以来仕事をするママってすごいと思っているようです。子供にとっては、自分の親が標準で世間には仕事をしないママがいる事を知っても特に気にする様子もありませんでした。親の背中をみて子は育つといいますが、長女を見ている限り(下2人はまだ小さいので)完璧ではないものの私なりに精一杯やっている姿は伝わっているようで、文集で「尊敬するお母さん」の作文を読んだときにはとてもうれしく感じました。

 最後に、女性が多くなったとはいえまだ男性上位の大学等で肩を並べてきた若い女性研究員の中には、出産や子育てでペースダウンすることが負けたような気持ちになるのではないでしょうか?けれど、研究職は経験が必要とされます。一昔前に比べて育児休業も充実してきており、少しずつですが女性が働きやすい環境になってきています。子供はいつか大きくなります。細々でも継続していればきっと評価されますから、WMへチャレンジして下さい!  


【執筆者の紹介】


3人のお子さまと (上段左が執筆者)
松本 理子(まつもと りこ)氏


<最終学歴>
熊本工業大学 工業化学科

<現職>
広栄化学工業株式会社                                               レスポンシブルケア室

(2008.3 掲載)