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女性会員からのメッセージ No.29
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日々の仕事について
綜研化学(株) 上野 裕美

 こんにちは。上野と申します。
 大学にて化学工学を専攻し、自分でもそのような道で仕事をすると思っておりましたが、道筋は大きく変わり、現在はテープの開発をしております。
 テープとは工作などに使われる、粘着テープなどのことです。
 なぜ、このような仕事に就くことになったかは、おいて置きますが、考え描いていた人生ではなくなることは、よくあることです。

 とくに活躍はしていないので、ひとつ、ここで粘着テープの作り方、開発内容について簡単に紹介したいと思います。
 
 (1)まず、テープの素である糊を作ります。この糊の種類は様々あるのですが、我々は合成樹脂を使用しています。この樹脂も我々が作ります。
 だいたい、好きなモノマーをブレンドし、高分子量に重合します。
 (2)糊ができました。これだけではテープにならないので、粉を入れたり、添加剤を入れたり、顔料を入れたりして性能、色などを出します。
 (3)これを選定した紙などのフィルムの上に棒で希望の厚さに塗ります。
 (4)これを乾燥したり、寝かせたりするとペタペタするテープが出来上がります。

 さて、作られたテープは出来が良いか試験をする必要があります。
 試験方法は、テープを貼ってみて、剥がしたときなどの力のかかり具合をみたり、ペタペタ具合を測定したり、臭いをかいだり、計ったりします。
 これで上手く作れなかった場合はまた、(1)か(2)に戻って同じことを繰り返します。

 皆さんがよく見るテープは工作に使用するものがほとんどかと思われますが、実はテープは色々なところで使われています。
 建築物、車両、精密部品、家電・・・・など、日ごろ目につかない所に、様々に使われています。外側からは見えませんけど、用途により性能なんかも違って、実はなんとほぼオーダーメイドなのです。
 
 おおまかに開発の流れを書きましたが、このような仕事もあるのかと思っていただけたら幸いです。

 学生さんの中には、これから就職活動をされる方もおられると思います。
 化学工学も素敵ですが、意外に、人とは何でも出来るものです。
 会社に入っても切磋琢磨し、すばらしい社会人になってください。とまで言いません。
 あまり気負って仕事しても追い詰められると思うので、適度にがんばってください。

 私も、上手くテープが出来ると、嬉しく、その日のビールの味も格別に感じます。
  
 終わり。
 

上野 裕美(うえの ゆみ)氏
(旧姓:大滝裕美)
綜研化学(株) 加工製品開発室 研究員 
(最終学歴:東京工業大学大学院 理工学研究科
  化学工学専攻)
e-mail address: y-otaki@soken-ce.co.jp
(2007.1.30 掲載)  

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