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女性会員からのメッセージ No.14
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つながりを大切に
帝国石油(株) 稲葉美恵子

 私は現在、帝国石油(株)技術企画部に所属しています。所属チームのテーマはGTL(Gas To Liquids)です。弊社の中心となる事業は天然ガスの生産ですが、私達のチームでは天然ガスを液体燃料に変換することで輸送コストを下げて、中小規模ガス田からの生産を可能にすることを目的としています。GTLは天然ガスの主成分であるメタンから合成ガス(水素と一酸化炭素)を製造し、合成ガスから液体燃料へ変換する(FT合成)二段階反応ですが、中でも私達は合成ガス製造用触媒の開発に力を入れています。

 少し堅苦しい話から始めてしまいましたが、この後は私が今の職につくまでのことをお話したいと思います。私は実は卒業研究から現在と同様の触媒研究をしていました。ただし卒業後にすぐに帝国石油に就職したわけではありません。私は学生時代、実家が茨城にあるというのが最大の理由で先生に勧められ、卒業研究は所属した研究室の外部研究機関(外研)であるつくばの産業技術総合研究所(当時は物質工学工業技術研究所)で行いました。土曜日午前中にゼミで大学の所属研究室に行くと、先輩や同期がわいわい楽しそうに研究をしていて、うらやましくも思いましたが、客観的にみれば、つくばの研究環境はとても恵まれていました。様々な分野の専門家から直接指導していただける、実験室が広い、実験設備が充実している、パソコンが占有できる等、数え上げればきりがありません。しかし就職希望だった当時の私は「どうせ卒業したら全然関係ないことやるんだろうな。」という気持ちで、とにかく卒論を仕上げるために研究をしていました。他大学の学生や外国人研究者など、様々な人と知り合えたことの方が興味のあることでした。

 就職先は理系の人材派遣会社でした。しかし派遣先が少なく、経営不振により入社5ヶ月で希望退職する事態になりました。私はアルバイトでいいから職を探そうと、卒業研究でお世話になったつくばの研究室に連絡を取り、先生のご好意によりアルバイトをさせていただけることになりました。つなぎで始めた実験助手のアルバイトは先生との相性がよく、周りの楽しいスタッフにも恵まれ、すっかり根を生やして4年半も続けてしまいました。その後、共同研究先であった今の職場に就職することができたのです。今の職場では触媒反応のシミュレーションという未経験の仕事に携わることになり、学生時代に化学工学や物理化学で学んだことを再び勉強しています。

 これまでずっと研究職を続けることが出来たのは、今まで一緒に仕事をしてきた人達に恵まれていたことが大きいと思いますが、自分では目の前にある仕事をとにかく一所懸命やったことだと思います。今一緒に仕事をしている人、目の前にあることが十年後、二十年後の自分にどんなつながりをもたらすかわかりません。とにかくできることは何でも一所懸命やってみるべきだと思っています。それからこの頃は、少しだけ心に余裕を持って仕事をすることも必要だと感じています。私は職場のテニス部仲間とテニスをして心と体の健康を維持しています。またテニスを通じて新たな人とのつながりもできました。

 最後まで読んでくださった女子学生の皆さん、一緒に健康美を目指しつつ(!?) 化学工学分野を盛り上げていきましょう!!


稲葉美恵子氏
帝国石油株式会社 技術企画部
天然ガス利用技術開発チーム
(最終学歴 東京理科大学理工学部 工業化学科卒業)
e-mail : m_inaba@teikokuoil.co.jp
(2005.10.26 掲載)  

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